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検事を目指している方も、ニュースを見て気になった方も、『検事の年収って実際いくらなの?』と思いますよね。
結論から言うと、検事の年収そのものは国から公表されていません。ただ、給料の土台になる俸給月額は、法律の俸給表で1円単位まで決まっています。
この記事を読めば、俸給表の読み方と、年収の数字が出てこない理由、手当の仕組みが分かります。
検事の年収は公表されている?最初に押さえたい結論
検事の給料は「検察官の俸給等に関する法律」の別表で決まっています。公表されているのは官名や号ごとの俸給月額だけです。年収や平均年収、初任の号俸は公表されていません。
『ネットで検事の年収を見かけたけど、あれは何?』という方も多いはずです。実は、国が出している数字は「月額の表」だけなんです。
ここが大事なところなので、公表されているものとされていないものを分けておきますね。
| 知りたいこと | 公表されているか | 中身 |
|---|---|---|
| 官名・号ごとの俸給月額 | されている | 俸給法の別表に1円単位で書かれている |
| 俸給表の改正の内容 | されている | 改正法の公布日と適用日が分かる |
| 支給されない手当 | されている | 残業代などは支給しないと法律に書かれている |
| 新任検事が何号から始まるか | されていない | 法務大臣の準則で決まるが、準則は公表されていない |
| 年収・平均年収 | されていない | 年齢別・年数別の年収も出ていない |
俸給法の第3条では、初任給や昇給について、法務大臣が準則を定めて号を決めるとされています。この準則が公表されていないので、「何年目に何号」という形で月額をたどれないんです。
検察官の給料と検事の給料はどう違う?
検察庁法では、検察官は検事総長・次長検事・検事長・検事・副検事の5つです。つまり「検察官の給料」と言った時は、この5つをまとめた話になります。
「検事の給料」と言えば、そのうちの検事の分だけを指します。官名の違いは検事の階級・役職一覧で詳しく紹介しています。
検察官の俸給表を3つのグループに分けて読んでみよう
俸給表は「検事総長から検事長まで」「検事1号から20号まで」「副検事1号から17号まで」の3つに分けると読みやすくなります。数字は令和7年法律第94号による改正後、令和7年4月1日から適用されている額です。
俸給表は数字がずらりと並んでいて、最初は面食らいますよね。3つのグループに分けて、上から順に見ていきます。

グループ1:検事総長・次長検事・検事長
この4つの区分には号がなく、1つの額だけが決まっています。
| 区分 | 俸給月額 |
|---|---|
| 検事総長 | 1,528,000円 |
| 東京高等検察庁検事長 | 1,358,000円 |
| 次長検事 | 1,250,000円 |
| その他の検事長 | 1,250,000円 |
同じ検事長でも、東京高等検察庁の検事長だけ別の額になっています。検事総長の仕事は検事総長とは?で紹介しています。
グループ2:検事の1号から20号
検事は1号から20号までの20段階です。数字が小さいほど月額が高くなります。
| 号 | 俸給月額 | 号 | 俸給月額 |
|---|---|---|---|
| 1号 | 1,224,000円 | 11号 | 404,400円 |
| 2号 | 1,078,000円 | 12号 | 379,900円 |
| 3号 | 1,006,000円 | 13号 | 352,100円 |
| 4号 | 852,000円 | 14号 | 337,300円 |
| 5号 | 736,000円 | 15号 | 320,600円 |
| 6号 | 664,000円 | 16号 | 311,600円 |
| 7号 | 604,000円 | 17号 | 294,300円 |
| 8号 | 546,000円 | 18号 | 285,500円 |
| 9号 | 459,000円 | 19号 | 280,100円 |
| 10号 | 424,100円 | 20号 | 276,300円 |
表のいちばん下の20号は276,300円、いちばん上の1号は1,224,000円です。ただ、新任検事が何号から始まるかは公表されていません。
『じゃあ20号が初任給なんでしょ?』と思うかもしれません。でも、そう書かれた公的な資料は見当たらないので、この記事では決めつけないでおきますね。
グループ3:副検事の1号から17号
副検事は1号から17号までの17段階です。副検事は区検察庁に置かれる検察官で、検事とは別の官名です。
| 号 | 俸給月額 | 号 | 俸給月額 |
|---|---|---|---|
| 1号 | 604,000円 | 10号 | 320,600円 |
| 2号 | 546,000円 | 11号 | 311,600円 |
| 3号 | 477,100円 | 12号 | 294,300円 |
| 4号 | 459,000円 | 13号 | 285,500円 |
| 5号 | 424,100円 | 14号 | 280,100円 |
| 6号 | 404,400円 | 15号 | 276,300円 |
| 7号 | 379,900円 | 16号 | 266,000円 |
| 8号 | 352,100円 | 17号 | 257,800円 |
| 9号 | 337,300円 |
このほか俸給法の附則には、副検事の俸給月額を「特別のものに限り」664,000円とすることができる決まりもあります。副検事の仕事や人数は副検事とは?で紹介しています。
検事と副検事の表を並べると、同じ金額が号をずらして出てくることに気づくはずです。例えば検事7号と副検事1号は、どちらも604,000円です。号の数字だけで比べず、月額で見るのがおすすめです。
検察官の俸給表の改正で何が変わった?
今の俸給表は、令和7年法律第94号で改正されたものです。令和7年12月24日に公布・施行され、改正後の額は令和7年4月1日にさかのぼって適用されています。
『俸給表って毎年変わるの?』と気になっている方もいますよね。ここ2年の動きを見ておきましょう。
国会で示された改正の理由は、人事院勧告の趣旨をふまえて一般の政府職員の給与を改定することになったためです。裁判官や検察官も、一般の政府職員の例に準じて改定されています。
改正の前と後で月額をくらべる
改正の直前の表は、令和6年法律第77号による別表です。主な区分を並べると、次のようになります。
| 区分 | 改正前(令和6年法律第77号) | 改正後(令和7年法律第94号) |
|---|---|---|
| 検事総長 | 1,486,000円 | 1,528,000円 |
| 東京高等検察庁検事長 | 1,321,000円 | 1,358,000円 |
| 次長検事・その他の検事長 | 1,216,000円 | 1,250,000円 |
| 検事1号 | 1,191,000円 | 1,224,000円 |
| 検事20号 | 265,300円 | 276,300円 |
| 副検事1号 | 584,000円 | 604,000円 |
| 副検事17号 | 247,100円 | 257,800円 |
| 副検事の特別の俸給 | 644,000円 | 664,000円 |
どの区分も、改正後の額のほうが高くなっています。
さかのぼって適用されるとはどういうこと?
令和7年の改正は、年の暮れに決まって4月にさかのぼる形でした。改正前の額で払われていた分は、法律で「内払」とみなされます。
例えばこんな場面です。4月から12月までは古い額で受け取っていて、改正後にその差額の分が調整される、という流れになります。
- 何という法律で改正されたか(法律の番号)
- 公布日・施行日と、いつから適用されるか
- 見ている表が改正前か改正後か
- 令和8年の改正があるか(2026年10月11日時点で、e-Gov の最新は令和7年法律第94号)
令和8年の改正は、この記事を書いた時点では確認できていません。最新の表は、e-Gov法令検索の検察官の俸給等に関する法律で見られます。
初任給・10年目・40歳・50歳の年収はいくら?
検察官の初任給、10年目の年収、40歳や50歳の年収は、どれも公表されていません。号がどう上がっていくかの準則が公表されていないので、俸給表から年収を当てはめることもできないんです。
『検事の年収、40歳ならこのくらい』という数字を見かけたことがある方もいるはずです。ただ、それは国が出した数字ではありません。
この記事では、俸給月額から自分で年収を計算して書くこともしていません。理由は次の3つです。
- 新任検事が何号から始まるかが公表されていない
- 何年で何号に上がるかの準則も公表されていない
- 手当の種類や額は勤務地や家族の状況で変わる
年数・年齢ごとに分かること、分からないこと
年数や年齢で知りたいことを、公表されている情報と照らし合わせてみますね。

| 知りたいこと | 公表値 | 公的に分かること |
|---|---|---|
| 検察官の初任給 | なし | 初任給は法務大臣の準則で決める(俸給法第3条) |
| 検察官の年収(10年目) | なし | 採用サイトでは6年目以降を「シニア検事」と呼ぶキャリアの例がある |
| 検事の年収(40歳) | なし | 年齢別の年収は公表されていない |
| 検事の年収(50歳) | なし | 年齢別の年収は公表されていない |
| 検察官の平均年収 | なし | 平均の額は公表されていない |
| 63歳以降の俸給 | あり | 検事・副検事は、当分の間、号の月額の7割になる |
最後の行は、俸給法の附則の決まりです。検事と副検事は、63歳に達した日の翌日以後、受ける号の俸給月額に「百分の七十」をかけた額になります。
「20号から始まって毎年1号ずつ上がる」と考えて年収を出している説明を見かけることがあります。でも、初任の号も上がり方も公表されていません。数字を見た時は、出典が法律や国の発表かどうかを確かめてみてください。
弁護士から検事になる人の俸給
法務省は、弁護士から検事に任官する人の俸給を「法曹としての経験年数を考慮して決定」すると案内しています。何号になるかの具体的な目安は示されていません。
弁護士と検事の道のちがいは、元検事の弁護士(ヤメ検)とは?で紹介しています。
手当の仕組みと「検察官の給料は安い」と言われる理由
検察官には、残業代にあたる超過勤務手当や休日給は支給されません。これは俸給法にはっきり書かれています。一方で、期末手当や地域手当などは法律の中で手当として出てきます。
『検察官って、残業代は出るの?』というのは、働き方を考える時に気になるところですよね。ここは法律の書き方で確かめておきましょう。
支給されない手当と、法律に出てくる手当
俸給法の第1条には、俸給以外の給与について、ただし書きで支給しないものが書かれています。

| 手当 | 扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 超過勤務手当(残業代) | 支給しない | 俸給法第1条第1項ただし書き |
| 休日給・夜勤手当・宿日直手当 | 支給しない | 同上 |
| 俸給の特別調整額 | 支給しない | 同上 |
| 期末手当 | 法律の中に出てくる | 俸給法第4条の列挙 |
| 地域手当・広域異動手当・住居手当・扶養手当・寒冷地手当 | 法律の中に出てくる | 俸給法第4条の列挙 |
| 勤勉手当 | 公的な明示は未確認 | 俸給法に個別の規定はない |
俸給法第4条は、欠位を待つ検察官にも引き続き支給される手当を並べた条文です。そこに期末手当や地域手当などの名前が出てきます。
区分によって「どの例による」かが違う
俸給以外の給与は、区分によって、どの職員の例にならうかが違います。
- 検事総長・次長検事・検事長は、特別職の職員の給与に関する法律の例による
- 検事1号から8号と副検事1号・2号は、指定職俸給表が適用される職員の例による
- それ以外の検察官は、一般の官吏の例による
内閣府の調べでは、令和7年7月1日現在の「指定職相当以上の検事」は1,337人です。これは指定職俸給表の適用者に準じた扱いを受ける検事のことです。
次長検事と検事長には単身赴任手当、寒冷地に勤める検事長には寒冷地手当の決まりもあります。転勤については検事の転勤・異動で紹介しています。
退職金やボーナスはどうなっている?
『検事の退職金やボーナスはどのくらい?』と気になる方もいますよね。結論から言うと、どちらも額は公表されていません。
ボーナスにあたる手当のうち、期末手当は俸給法の条文に名前が出てきます。勤勉手当の支給をはっきり書いた公的な説明は、この記事では確認できていません。
退職金については、検察庁法の附則に関係する決まりがあります。法務大臣は当分の間、検事総長を除く検察官が63歳に達する年度の前年度に、63歳以降の任用・給与・退職手当の情報を本人に伝えるよう努めるとされています。
「検察官の給料は安い」と言われるのはなぜ?
検察官の給料は安いという声を見かけることがありますよね。よく言われる理由は、残業代が出ないことと、弁護士の収入と比べられやすいことです。
ただ、弁護士の収入は人によって大きく違い、検察官の年収も公表されていません。数字で「安い」「高い」を比べられる公的なデータは見当たらないんです。
- 月額が法律で決まっていて、誰でも確かめられる
- 改正の内容も法律の形で公開される
- 意思に反して俸給を減らされない決まりがある
- 超過勤務手当(残業代)は支給されない
- 初任の号や上がり方は公表されていない
- 63歳以降は号の月額の7割になる
3つめの良いところは、検察庁法第25条の決まりです。検察官は、定年や懲戒などの場合を除いて、意思に反して俸給を減額されないとされています。
勤務時間や休みの話は検事の働き方は激務?でくわしく紹介しています。
検事の給料でよくある疑問(知恵袋より)
知恵袋では「検察官は給料がいいのか」「年数で自然に上がるのか」「検察事務官はどのくらいか」という質問がよく読まれています。どれも、公表されている数字と、されていない数字を分けて考えると答えが見えてきます。
閲覧の多い質問から、テーマに合うものを要約して答えてみますね。
疑問1:検察官や裁判官は国家公務員だから、給料はいいの?
「検察官や裁判官は給料がいいのか。国家公務員だから待遇はいいはず」という質問です。
検察官の俸給月額は、検事20号で276,300円、検事1号で1,224,000円です。ここから先の「いい・悪い」は、何と比べるかで変わります。
『結局、他の仕事より多いの?』と思いますよね。年収が公表されていない以上、国の数字だけで他の職業と並べることはできません。
疑問2:検察官の給料は、年数がたてば自然に上がる?
「検察官の給料は年数がたてば上がっていくのか」という質問です。
俸給表には20段階の号があり、号が変われば月額も変わります。ただ、何年でどの号に上がるかを決める準則は公表されていません。
なので「何年目でいくら」とは言えないんです。言えるのは、号が上がるたびに月額が表のとおりに変わる、ということまでです。
疑問3:検察事務官の給料はどのくらい?40歳ならどうなる?
「検事の事務官は、40歳くらいで平均より多くもらえるのか」「検察事務官の給料はどれくらいか」という質問です。
検察事務官は検察官ではなく、国家公務員の一般職試験から採用される職員です。法務省の案内では、令和8年4月1日現在の初任給は大卒278,400円、高卒240,360円です(地域手当を含む)。
同じ案内では、期末・勤勉手当は年間約4.65か月とされています。40歳の年収のような年齢別の額は公表されていません。
検察事務官の仕事やなり方は検察事務官とは?で紹介しています。
検事を目指す人へ
給料の話を調べていると、『そもそも検事にどうやってなるの?』と気になってきますよね。検事の入口は、司法試験に合格して司法修習を終えることです。
司法試験を受けるには、法科大学院を修了するか、予備試験に合格するかのどちらかが基本の道です。独学で進める人も、法科大学院で学ぶ人もいます。早めに試験の全体像と勉強の進め方を知っておくと、選択肢が広がりますよ。
司法試験・予備試験の情報
検事をめざすなら、まずは司法試験・予備試験の全体像から
検事になる入口は司法試験です。受験資格の3つのルート(法科大学院・在学中受験・予備試験)や試験の日程を公式の案内で確かめて、自分に合う勉強の進め方を考えてみてください。
無料司法試験・予備試験の案内を見る試験の日程・受験資格は法務省の最新の案内でご確認ください。
検事になるまでの全体の流れは検事になるには?で、検事そのものについては検事とは?で紹介しています。
よくある質問
検事の年収はいくらですか?
検事の年収や平均年収は公表されていません。公表されているのは俸給月額で、令和7年4月1日から適用の表では、検事20号が276,300円、検事1号が1,224,000円です。
検察官の初任給は何号ですか?
新任検事が何号から始まるかは公表されていません。俸給法では、初任給や昇給は法務大臣が定める準則によって号を決めるとされています。
検事総長の給料はいくらですか?
検事総長の俸給月額は1,528,000円です(令和7年法律第94号による改正後、令和7年4月1日から適用)。年収の額は公表されていません。
検察官に残業代は出ますか?
出ません。検察官の俸給等に関する法律で、超過勤務手当・休日給・夜勤手当・宿日直手当は支給しないとされています。
検察官の俸給表の改正はいつありましたか?
直近の改正は令和7年法律第94号で、令和7年12月24日に公布・施行され、令和7年4月1日から適用されています。その前は令和6年法律第77号による改正です。
まとめ
- 検事の年収・平均年収・年齢別の年収は公表されていない
- 公表されているのは俸給法の別表にある俸給月額
- 検事は1号から20号、副検事は1号から17号で、検事総長などは1つの額
- 今の表は令和7年法律第94号による改正後で、令和7年4月1日から適用
- 残業代にあたる超過勤務手当などは支給されない





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