検察官に向いてる人とは?求められる力とやりがい

検察官に向いてる人の特徴と、求められる力・やりがいを紹介する記事のアイキャッチ。勉強机の法律書とノート

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検察官に興味はあるけれど、『自分の性格で向いているのかな』と迷っている方も多いですよね。厳しそうなイメージがあると、なおさら自信が持てないものです。

結論から言うと、検察官に向いてる人は「公益のために判断できる人」「事実を一つずつ積み上げられる人」「人の話をじっくり聞ける人」です。生まれつきの性格より、身につけていける姿勢や力のほうが大切なんです。

この記事を読むと、検察官に求められる3つの力と自己チェック表、仕事のやりがいが分かります。

目次

検察官に向いてる人は?まず結論

先に結論

検察官に向いているのは、①公益の代表者としての姿勢、②事実を積み上げる力、③人の話を聞く力の3つを大事にできる人です。どれも、勉強や経験の中で伸ばしていけます。

検察官の仕事は、警察から送られてきた事件などを調べて、裁判にかけるかどうか(起訴するかどうか)を決めることです。裁判では、証拠をもとに事実を示していきます。

法務省は、検事の採用について「能力・適性・人格・識見に優れた方を総合的に判断した上,検事に採用します」と説明しています。つまり、1つの性格だけで決まる仕事ではないんですね。

検察官に求められる3つの力を、公益の代表者としての姿勢・事実を積み上げる力・人の話を聞く力に分けて示した図解
求められる力どんな場面で使うか
公益の代表者としての姿勢起訴するかどうかを、社会全体のために公平に判断する
事実を積み上げる力証拠を読み込み、何があったのかを一つずつ確かめる
人の話を聞く力被害者や参考人、被疑者から事情を聞く

検事になるまでの道のりは検事になるには?検察官になるまでの道のりで、検事という仕事の全体像は検事とは?検察官との関係・仕事・なり方で紹介しています。

検察官に求められる3つの力とは?

3つの力を、順番に見ていきますね。どれも特別な才能というより、日々の積み重ねで身についていくものです。

力1:公益の代表者としての姿勢

「誰かの味方」ではなく「社会全体のため」

検察庁法では、検察官は「公益の代表者」として仕事をすると書かれています。被害者の気持ちも、被疑者の言い分も受け止めたうえで、公平に判断する姿勢が大切です。

『検察官って、とにかく罪を重くしようとする人なんでしょ?』というイメージを持つ方もいるかもしれません。実は、検察官の仕事は「罰すること」だけではないんです。

起訴するかどうかを決めるのは検察官です。証拠が足りない時や、事情を考えて起訴しないほうがよい時には、起訴しない判断をすることもあります。

この力が向いている人の例

例えば、友達同士のもめごとで、片方の話だけを聞いて決めつけずに「もう一方の言い分も聞いてみよう」と考えられる人です。こういう姿勢は、検察官の仕事にそのまま生きてきます。

「正義感が強い」ことは大切です。ただ、それを「誰かを責める気持ち」ではなく「公平に決めたい気持ち」として持てるかがポイントになります。

力2:事実を積み上げる力

証拠から「何があったか」を組み立てる

検察官は、警察が集めた証拠をもとに、事件がどんなものだったのかを考えます。思い込みで決めず、確かめられた事実を積み上げていく力が欠かせません。

検事採用サイトのインタビューでは、捜査を担当する検事は、まず証拠をもとに「この事件は一体どんな事件なのか、その全容はどんなものなのか、様々な可能性を考えます」と紹介されています。

ここが大事なところです。最初の印象で決めず、いろいろな可能性を考えてから一つずつ確かめていくんです。

「疑う性格」は向いている?

Q&Aサイトでは、『人が嘘をついているんじゃないかと、すぐ考えてしまう性格は向いていますか?』という質問も見かけます。疑問を持つこと自体は、検察官の仕事で役に立つ場面があります。

ただ、大事なのは「疑うこと」で終わらせず、証拠で確かめることです。「本当かな?」と思ったら、それを裏づける事実や、反対の事実がないかを探せる人が向いています。

「この人の話、どこか変だな」
「じゃあ、話と合う証拠と合わない証拠を並べてみよう」

こんなふうに、疑問を次の行動につなげられるかがポイントです。

事実を積み上げる力のセルフチェック
  • 長い文章や資料を、最後まで読み通せる
  • 「なぜそう言えるのか」を自分にも問いかけられる
  • 自分の考えと違う事実が出てきたら、考え直せる
  • 調べたことをメモや表にまとめるのが苦にならない

力3:人の話を聞く力

取調べも打ち合わせも「聞く」が中心

検察官は、被害者や目撃者、被疑者など、立場の違う人から話を聞きます。相手が話しやすいように聞く力は、検察官の大切な力です。

「検察官は優しい人では務まらない」と思われがちですよね。でも実際には、被害者のつらい話を聞いたり、裁判で証言する人と打ち合わせをしたりと、相手の気持ちに寄り添う場面も多い仕事です。

検察庁のパンフレットでは、公判を担当する検事が、裁判で証言する予定の被害者や目撃者、医師などの専門家と打ち合わせをする様子が紹介されています。相手の不安を受け止められる優しさは、ちゃんと仕事に生きるんです。

一緒に働く人と話す力も大事

検察官は一人で仕事をしているわけではありません。検察庁のパンフレットでは、立会事務官が検察官とペアになって「二人三脚」で仕事をすると紹介されています。

上司への報告や相談、警察との打ち合わせもあります。「聞く」と「伝える」の両方ができると、仕事がぐっと進めやすくなります。

検察官の1日の流れは、検察官の仕事内容をわかりやすくで紹介しています。

検察官に向いている人の自己チェック表

当てはまらなくても大丈夫

このチェック表は、今の自分を知るためのものです。当てはまらない項目があっても、これから伸ばしていけば大丈夫ですよ。

3つの力ごとに、自分に当てはまるかを見てみてください。

検察官に向いているかを確かめる自己チェックの項目を、3つの力ごとに並べた図解
力チェック項目当てはまる
公益の代表者としての姿勢片方の話だけで決めつけないようにしているはい・いいえ
公益の代表者としての姿勢自分の好き嫌いと、正しいかどうかを分けて考えられるはい・いいえ
事実を積み上げる力長い資料を最後まで読むのが苦にならないはい・いいえ
事実を積み上げる力違う事実が出てきたら、考えを見直せるはい・いいえ
人の話を聞く力相手の話を、途中でさえぎらずに聞けるはい・いいえ
人の話を聞く力つらい話を聞いたあと、気持ちを切り替えられるはい・いいえ

「はい」が少なかったとしても、がっかりしなくて大丈夫です。どれも、勉強や部活、アルバイトなどの経験の中で少しずつ身についていく力なんです。

性格より「続けられるか」も大事

検事は全国転勤があり、事件の期限が重なる時期は忙しくなります。働き方が自分の暮らしに合うかも、あわせて考えておきましょう。詳しくは検事の働き方は激務?で紹介しています。

検察官のやりがいと魅力は?

社会の安全と公平に、直接かかわれる

検察官のやりがいは、事件の真相を明らかにし、社会全体のために判断できるところにあります。捜査だけでなく、法務省などで法律づくりにかかわる道もあります。

『検察官って、一般の人とかかわることは少ないのでは?』と思う方もいますよね。実は、被害者や目撃者など、事件にかかわった人と直接話す場面はとても多いんです。

検察官の魅力として挙げられること

魅力中身
判断にかかわれる起訴するかどうかを決める立場にある
真相に近づける証拠を読み込み、何があったのかを明らかにする
被害者に向き合える被害者の話を聞き、裁判の準備をする
仕事の幅が広い捜査・公判のほか、法務省での刑事法の立案、他省庁での勤務、国際捜査の支援などがある
経験を積んで成長できる任官後に研修があり、段階を踏んでキャリアを積む

検事採用サイトでは、検事の職域は広く、検察庁のほか様々な組織で活躍していると紹介されています。いろいろな仕事に挑戦したい人にとっても、魅力のある仕事ですよ。

検察官は人気?

検察官の人気を数字で示した公的なデータはありません。法務省の発表では、第78期の検事任官者(令和8年3月26日付け)は68人でした。

毎年このくらいの人数が、司法修習を終えて検事になっています。人気かどうかより、自分がやりたいと思えるかを大事にしてみてください。

検察官のあるあると、イメージとの違い

イメージと実際は少し違う

検察官には「厳しい」「怖い」というイメージがあるかもしれません。実際の仕事は、記録を読み、人と話し、上司と相談しながら進める地道な仕事です。

ニュースなどで見る検察官の姿は、仕事のほんの一部です。公的な紹介から分かる「検察官のあるある」を、イメージとくらべてみました。

よくあるイメージ
  • 法廷でいつも厳しく問い詰めている
  • 一人で事件を解決している
  • 罪を重くすることが仕事
公的な紹介から分かる実際
  • 記録を読み込む時間が長い
  • 立会事務官とペアで、上司と相談しながら進める
  • 起訴しない判断をすることもある

ほかにも、検察官のバッジは「秋霜烈日のバッジ」と呼ばれることがある、という話もよく知られています。検察庁のホームページでは、秋におりる霜と夏の厳しい日差しのことで、刑罰や志操の厳しさにたとえられていると説明されています。

よくある疑問:検察官に向いている人について寄せられる質問

Q&Aサイトでよく見る疑問に答えます

検事に向いている性格や、弁護士との向き不向きの違い、やりがいについての質問が多く読まれています。要約して答えます。

「検事に向いているのは、どんな性格の人?」

いちばん多く読まれていたのが、この質問です。この記事で紹介した3つの力を大事にできる人が、検事に向いている人だと言えます。

性格は一つに決まりません。明るい人も、じっくり考える人も、それぞれの良さを仕事に生かしている、と考えてみてください。

「弁護士と検察官で、向いている人はどう違う?」

裁判所の説明では、刑事事件の弁護士は、被告人の正当な権利利益を守るために、有利な事情を主張・立証します。検察官は、公益の代表者として、社会全体のために判断します。

どちらも、事実を確かめる力や人の話を聞く力は共通して大切です。違いは「誰のために動くか」にあります。詳しくは検事と弁護士の違いで紹介しています。

「検察官がやりがいを感じるのはどんな時?」

この質問には、『一般の人とかかわることは少ないのでは』という疑問も添えられていました。実際には、被害者や目撃者から話を聞き、裁判に向けて準備をする場面が多くあります。

事件の真相に近づき、社会全体のために判断を出せた時が、やりがいを感じる場面の一つだと言えます。

検察官を目指すなら、入口は司法試験(または予備試験)です。早めに試験の全体像と勉強の進め方を知っておくと、選択肢が広がりますよ。独学や法科大学院など、自分に合った進め方を考えてみてください。

司法試験・予備試験の情報

検事をめざすなら、まずは司法試験・予備試験の全体像から

検事になる入口は司法試験です。受験資格の3つのルート(法科大学院・在学中受験・予備試験)や試験の日程を公式の案内で確かめて、自分に合う勉強の進め方を考えてみてください。

無料司法試験・予備試験の案内を見る

試験の日程・受験資格は法務省の最新の案内でご確認ください。

よくある質問

検察官に向いている人はどんな人ですか?

公益の代表者として公平に判断できる人、事実を一つずつ積み上げられる人、人の話をじっくり聞ける人です。どれも勉強や経験の中で伸ばしていけます。

優しい性格でも検察官になれますか?

なれます。被害者のつらい話を聞いたり、証言する人と打ち合わせをしたりと、相手の気持ちに寄り添う場面も多い仕事です。

検察官のやりがいは何ですか?

事件の真相を明らかにし、社会全体のために判断できるところです。捜査や公判のほか、法務省での法律づくりなど仕事の幅も広くあります。

検察官になるにはどうすればいいですか?

基本は、司法試験に合格し、司法修習を終えてから検事に採用される流れです。年齢には特段の制限はないと、検察庁のホームページで説明されています。

まとめ

この記事の要点
  • 検察官に向いてる人は、公益のために公平に判断できる人
  • 証拠から事実を積み上げる力と、人の話を聞く力も大切
  • 性格より、伸ばしていける姿勢や力のほうが大事
  • やりがいは、真相に近づき社会のために判断できること
  • 働き方が暮らしに合うかも、あわせて考えておく
検事ドットコム

検事ドットコム 編集部

検事・検察官の仕事や役職、検事・副検事・検察事務官のなり方と試験、送致・起訴・公判といった刑事手続きのしくみを、法令と公的機関の情報をもとにわかりやすく整理している情報サイトです。 公式サイト

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