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検察官になりたいけれど、どの大学や学部を選べばいいのか分からない。『有名な大学じゃないと無理なのかな』と不安になっている方も多いはずです。
結論から言うと、検察庁の説明では、検察官になるのに学歴の制限はありません。大切なのは大学名ではなく、司法試験に受かるまでの道をどう作るかです。
この記事を読めば、大学・学部の考え方と、法学部以外や高卒からの道、立場別の進み方が分かります。
検察官になるには大学はどこ?まず知っておきたいこと
検察庁は「学歴についての制限はありません」と説明しています。ただし、法科大学院を修了しているかどうかで、受ける試験の種類が変わることがあります。大学選びは「司法試験の受験資格をどう得るか」から逆算すると考えやすくなります。
『じゃあ、大学に行かなくてもいいの?』と思いますよね。
検事になるには、司法試験に受かって司法修習を終えるのが基本の道です。司法試験を受けるには、次のどれかが必要になります。
| 受験資格の得方 | 大学との関係 |
|---|---|
| 法科大学院を修了する | 法科大学院に入るため、ふつうは大学を出る |
| 法科大学院に在学中、学長の認定を受ける | 同上 |
| 司法試験予備試験に合格する | 受験資格の制限がないので、大学に行っていなくても受けられる |
つまり、大学や法科大学院を通る道と、予備試験から入る道の2つがあるんです。
学歴で決まること・決まらないこと
- 検察官になるのに学歴の制限はない(検察庁の説明)
- 予備試験は、年齢や学歴を問わず誰でも受けられる
- 法科大学院に入る時、学部の指定はない
- 検事の採用は、修習期間中の面接で能力・適性・人格・識見を総合的に見て決まる
検事になるまでの道のり全体は、検事になるには?で順を追って紹介しています。
検察官の出身大学ランキングや偏差値はある?
この記事では、検察官の出身大学ランキングは作っていません。偏差値で入れる・入れないが決まる仕組みもありません。法務省は各期の新任検事の発表に、法科大学院・大学別の任官者数の資料を付けているので、気になる人は原資料を見てみてください。
検察官の大学ランキングや、検事の出身大学を調べている方は多いはずです。
ただ、ランキングの形にすると、数字の基準がそろっていないものが混ざりやすくなります。そこでこの記事では、公的な資料のありかと、その読み方だけを紹介しますね。
公的な資料はどこにある?
法務省は、期ごとに「第○期検事任官者について」という発表を出しています。第78期の発表には「法科大学院・大学別任官者数」の資料が付いています。
原資料は、法務省「第78期検事任官者について」から確かめられます。
ネット上の検察官の出身大学ランキングは、何年の、どの人数を数えたものか書かれていないこともあります。1つの期の人数は数十人なので、年によって大きく入れ替わることもあります。見る時は、出典と年度が書かれているかを確かめておきましょう。
1つの期の新任検事は何人?
ランキングの数字を読む前に、そもそも1年に何人が検事になっているかを知っておくと、見え方が変わります。法務省の発表では、新任検事の数は次のとおりです。
| 期 | 任官日 | 任官者数 |
|---|---|---|
| 第78期 | 令和8年3月26日 | 68人 |
| 第77期 | 令和7年3月27日 | 82人 |
| 第76期 | 令和5年12月14日 | 76人 |
第78期の発表によると、第68期(平成27年)から第77期(令和7年)までの任官者は合計714人、平均71.4人でした。この人数を多くの大学・法科大学院で分けているので、1つの大学あたりの人数は年によって動きやすいんです。
偏差値より大事なこと
検察官の偏差値という決まった数字はありません。司法試験は、大学名ではなく試験の点で合否が決まります。
法務省は、司法試験の合否を、短答式と論文式の成績を総合して判定すると説明しています。答案を書く力をつけられる環境かどうかの方が、偏差値よりずっと大事なんです。
| 大学を選ぶ時に気にしたいこと | 確かめ方の例 |
|---|---|
| 法曹コースがあるか | 大学の案内で、法科大学院と連携したコースがあるかを見る |
| 法律の勉強を続けやすいか | 法学部の授業や、ゼミ・答案練習の機会を調べる |
| 予備試験と両立しやすいか | 授業の時間割と、自分の勉強時間を考える |
| 同じ目標の仲間がいるか | 説明会やオープンキャンパスで聞いてみる |
学部はどこがいい?法学部以外・理系からの道
法学部が近道なのは確かですが、法学部以外でも検察官は目指せます。法科大学院には主に法学未修者向けの3年コースがあり、学部で法律を学んでいない人や社会人にも門戸が開かれています。
『理系だし、今さら法学部に入り直すのは…』という方もいますよね。そこで、学部ごとの道を見ていきます。

法学部の場合
法学部の人は、法科大学院の既修者コース(2年)を目指すのが一般的です。法務省の資料によると、「法曹コース」を修了すれば大学を3年で早期卒業して、既修者コースに進めます。
いわゆる「3プラス2」と呼ばれる進み方で、大学3年と法科大学院2年で受験資格に近づけます。在学中受験を使えば、法科大学院の修了を待たずに司法試験を受けることもできます。
法学部以外・理系の場合
法学部以外の人は、法科大学院の法学未修者コース(3年)から目指す道があります。予備試験を受けるのも一つの方法です。
実際に、法学部以外の出身で司法試験に受かっている人もいます。法務省の令和7年司法試験の採点結果によると、受験資格別の合格者のうち、法学部以外の出身は次のとおりでした。
| 受験資格 | 合格者 | うち法学部以外の出身 |
|---|---|---|
| 法科大学院修了 | 441人 | 既修29人・未修36人 |
| 在学中受験 | 712人 | 既修44人・未修31人 |
数としては多くありませんが、理系や他の学部から目指す道があることは確かです。
検察事務官は、国家公務員の一般職試験に受かって採用されます。福岡高等検察庁のQ&Aでは、出身学部による有利・不利は「一切ありません」と説明されています。くわしくは検察事務官とは?をどうぞ。
法学部で学ぶことと、試験科目のつながり
法学部で学ぶ科目は、そのまま司法試験の科目と重なります。どんな科目が出るのかを先に知っておくと、学部選びのイメージもわきやすくなりますよ。
| 試験 | 主な科目 |
|---|---|
| 司法試験の短答式 | 憲法・民法・刑法 |
| 司法試験の論文式 | 公法系(憲法・行政法)、民事系(民法・商法・民事訴訟法)、刑事系(刑法・刑事訴訟法)、選択科目 |
| 予備試験の短答式 | 法律基本科目7科目と一般教養科目 |
法学部以外の人は、これらの科目を法科大学院の未修者コースや独学で一から学ぶことになります。そのぶん時間はかかりますが、他の学部で身につけた考え方が生きる場面もあります。
立場別:検察官になるには最短でどう進む?
最短の進み方は、今の立場によって変わります。高校生は大学選びから、大学生は法曹コースか予備試験、社会人は予備試験か法科大学院の入り直しが中心になります。
『自分の場合はどう進めばいいの?』という方のために、立場ごとの進み方を表にしました。

| 今の立場 | 法科大学院ルート | 予備試験ルート | 最初にやること |
|---|---|---|---|
| 中学生・高校生 | 法学部(法曹コース)に進み、法科大学院へ | 大学に通いながら予備試験を受ける | 大学の法曹コースの有無を調べる |
| 法学部の大学生 | 法曹コースから既修者コース(2年) | 在学中に予備試験を受ける | 試験科目の基本から勉強を始める |
| 法学部以外の大学生 | 未修者コース(3年) | 卒業までに予備試験を目指す | 法律の入門書で相性を確かめる |
| 社会人 | 未修者・既修者コースに入り直す | 働きながら予備試験を受ける | 勉強に使える時間を数える |
法科大学院ルートと予備試験ルートをくらべる
| くらべる点 | 法科大学院ルート | 予備試験ルート |
|---|---|---|
| 学歴の条件 | 法科大学院に入る(学部の指定はない) | 受験資格の制限はない |
| 受験資格を得る時期 | 修了時、または在学中の学長の認定 | 予備試験の最終合格の発表後 |
| 学ぶ環境 | 授業や教員、同じ目標の仲間がいる | 自分で勉強の計画を立てる |
| 向いている人 | 学生生活の中で腰を据えて学びたい人 | 働きながら、または大学に通いながら挑みたい人 |
どちらのルートでも、受験資格を得てから5年の期間内なら毎回司法試験を受けられます(法務省 司法試験Q&A)。
高校生なら
まずは、法学部に法曹コースがある大学を候補に入れておくと、選べる道が増えます。予備試験は大学に通いながら受けることもできます。
検察庁は、令和8年12月20日に東京高等検察庁で高校生向けの検察官体験イベントを予定しています。仕事に触れて、目標をはっきりさせるのもいい方法です。
大学生なら
予備試験の最終合格者は、大学生がいちばん多い層です。法務省の資料では、令和7年の最終合格者452人のうち、出願時に大学生だった人が264人でした。
予備試験は、大学生にとって身近な試験でもあります。令和7年の予備試験の出願者15,764人のうち、大学生は4,292人でした。
法科大学院に進むか、予備試験に挑むかは、どちらか1つに決めなくても大丈夫です。両方を視野に入れて準備する人もいます。
社会人なら
社会人にとっての予備試験は、仕事を続けながら受験資格を得られる道です。令和7年の予備試験の最終合格者のうち、出願時に会社員だった人は59人、公務員は36人でした。
年齢の面でも、社会人の合格者は珍しくありません。令和7年の予備試験の最終合格者の年齢は、30〜34歳が38人、35〜39歳が21人、40〜44歳が28人でした(令和7年12月31日時点)。
法科大学院に入り直す場合は、仕事との両立や生活の形を先に考えておきましょう。勉強の進め方のくらべ方は、司法試験・予備試験の勉強の始め方で紹介しています。
高卒・中卒からでも検察官になれる?
検察官の高卒・中卒からの道はあります。1つは予備試験から司法試験に進む道、もう1つは検察事務官などから副検事になる道です。どちらも、学歴ではなく試験に受かるかどうかで決まります。
「高卒だと、検察官は無理ですよね?」
「いいえ、予備試験には受験資格の制限がないので、高卒からでも司法試験を目指せるんです」
こんなやりとりを、意外に思う方もいるかもしれません。
予備試験から目指す道
法務省は予備試験について「受験資格及び受験期間の制限はありません」と説明しています。合格すれば、法科大学院修了者と同じ資格で司法試験を受けられます。
実際に、令和7年の予備試験の最終合格者452人のうち、出願時の最終学歴が「高校卒業」の人は4人、「高校在学中」の人は1人でした(法務省 参考情報)。
同じ資料では、「大学中退」の人も6人いました。学歴の形はさまざまでも、試験に受かれば同じ道に進めるということです。
検察事務官から副検事になる道
もう1つは、国家公務員の一般職試験(高卒者試験)に受かって検察事務官になる道です。高卒者試験は、高校を卒業してから2年を経過していない人などが受けられます(人事院)。
- 一般職試験(高卒者試験)に受かり、検察事務官として採用される
- 一定の公務員の職に通算3年以上ついて、副検事選考の受験資格を得る
- 副検事選考(筆記と口述)に受かって副検事になる
- 副検事を3年以上務め、検察官特別考試に受かると検事になれる
大学を卒業した人や卒業見込みの人は、一般職試験の大卒程度試験から検察事務官を目指すこともできます。どちらの試験でも、採用はそれぞれの地方検察庁ごとに行われます。
副検事は区検察庁で事件を担当する検察官です。副検事選考の中身は副検事になるにはでくわしく紹介しています。
どちらの道も、最初の一歩は試験の全体像から
ここまで見てきたように、学歴や学部より大事なのは、どの試験に、いつまでに受かるかです。検事を目指すなら、入口は司法試験(予備試験)なので、早めに試験の全体像と勉強の進め方を知っておくと選べる道が広がります。
独学も、法科大学院で学ぶのも、予備校や通信講座を使うのも、どれも正当な選び方です。資料を取り寄せて、自分の時間に合うかをくらべてみてください。
司法試験・予備試験の情報
検事をめざすなら、まずは司法試験・予備試験の全体像から
検事になる入口は司法試験です。受験資格の3つのルート(法科大学院・在学中受験・予備試験)や試験の日程を公式の案内で確かめて、自分に合う勉強の進め方を考えてみてください。
無料司法試験・予備試験の案内を見る試験の日程・受験資格は法務省の最新の案内でご確認ください。
試験の受験資格や合格者数は、検察官と司法試験でくわしく紹介しています。
検察官と大学でよくある疑問に答えます
よく見かけるのは「偏差値が高くない高校からでも目指せる?」「出世は大学名で決まる?」「高校は普通科と総合学科どちらがいい?」の3つです。答えはどれも、大学名より試験と経験が大事、という方向になります。
知恵袋などのQ&Aでよく読まれている疑問を、要約して取り上げます。
疑問1:偏差値が高くない高校からでも、検察官になれる?
高校2年生からの「今の高校の偏差値で、検察官を目指していいのか」という相談です。
結論から言うと、目指していいんです。検察官の学歴に制限はなく、司法試験は大学名ではなく試験の点で決まります。
今の段階では、法曹コースのある大学や、予備試験という道を調べておくのがおすすめです。高校の勉強で、文章を正確に読み、考えを書く練習をしておくと後で役立ちます。
- 志望する大学の法学部に、法曹コースがあるか
- 法科大学院に進む人が多い学部かどうか
- 予備試験の科目と、試験の時期
- 検察庁が開く、高校生向けのイベントの情報
調べたことは、ノートに1枚にまとめておくのがおすすめです。進路面談の時に、先生や家族とも話しやすくなりますよ。
疑問2:検察官の出世は、出身大学で左右される?
「検察官の出世は大学名で決まりますか?」という質問もよく見かけます。
出身大学と出世の関係を示した公的なデータは、見当たりません。検察庁の採用サイトでは、任官後のキャリアを次のように説明しています。
| 時期 | 検察庁の説明 |
|---|---|
| 任官直後〜A庁検事まで | 様々な事件を担当するため、公平性を重視した異動形態 |
| シニア検事(A庁明け検事)以降 | 適性や希望を踏まえた配置 |
検察庁は、任官した検事全員が受ける研修のほか、経験を積んだ後に分野ごとの専門的な研修も行うと説明しています。大学名より、任官してからの経験の積み方が問われる仕組みです。
A庁とは、東京ブロック・大阪・京都・神戸・名古屋の9庁のことです。役職の並びは、検事の階級・役職一覧で紹介しています。
疑問3:中学生です。高校は普通科と総合学科、どちらがいい?
将来検察官になりたい中学生からの相談です。
どちらの学科を選んでも、検察官への道が閉ざされることはありません。大事なのは、大学に進むか、予備試験を受けるかを考えられるだけの基礎学力をつけることです。
『早く法律の勉強を始めないと』と焦る必要はありません。高校では、国語の読解や、自分の考えを文章にする力を大事にしてみてください。
よくある質問
検察官になるには法学部に行かないといけませんか?
法学部でなくても目指せます。法科大学院には主に法学未修者向けの3年コースがあり、予備試験には受験資格の制限がありません。
検察官の出身大学ランキングはありますか?
この記事ではランキングは作っていません。法務省は各期の新任検事の発表に、法科大学院・大学別の任官者数の資料を付けているので、原資料で確かめるのがおすすめです。
高卒でも検察官になれますか?
なれる道はあります。予備試験から司法試験に進む道と、検察事務官などから副検事になる道です。令和7年の予備試験の最終合格者には、最終学歴が高校卒業の人もいました。
理系の大学からでも検察官になれますか?
目指せます。法科大学院の未修者コースや予備試験から司法試験を受ける道があります。令和7年の司法試験でも、法学部以外の出身の合格者がいました。
法科大学院には法学部の人しか入れませんか?
学部の指定はありません。法務省の資料では、法科大学院は法学部以外の人や社会人にも門戸を開いていると説明されています。法学を学んでいない人は、主に3年の未修者コースに進みます。
偏差値の高い大学の方が有利ですか?
司法試験は大学名ではなく、短答式と論文式の成績で合否が決まります。大学を選ぶ時は、法曹コースの有無や、勉強を続けやすい環境かどうかを見てみてください。
まとめ
- 検察庁の説明では、検察官になるのに学歴の制限はない
- 司法試験の受験資格は、法科大学院か予備試験から得る
- 法学部以外・理系からでも、未修者コースや予備試験で目指せる
- 高卒からは、予備試験の道と、検察事務官から副検事になる道がある
- 出身大学のデータは、法務省の各期の発表の資料で確かめられる





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