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検察官を目指すと決めたものの、『独学でいけるのかな、それとも予備校に通うべき?』と迷っている方も多いはずです。
結論から言うと、検察官を目指す勉強は、予備校に通うかどうかより先に「どのルートで、いつまでに、どれだけ時間を使えるか」を決めることから始まります。それが決まると、独学・予備校・通信講座のどれが合うかも見えてきます。
この記事を読めば、試験の中身と勉強の始め方、講座を選ぶ前に確かめることが分かります。
検察官を目指す勉強は何から?最初に決めたい3つのこと
検察官(検事)になるには、司法試験に受かって司法修習を終えるのが基本の道です。勉強を始める前に、受験資格をどう得るか、1週間に何時間使えるか、いつの試験を目標にするかの3つを決めておきましょう。
『とりあえず参考書を買えばいい?』と思いますよね。もちろんそれも一歩ですが、先に方向を決めておくと、遠回りがぐっと減ります。
1. 受験資格をどう得るか
司法試験を受けるには、法科大学院の修了、在学中受験、予備試験の合格のどれかが必要です。予備試験には受験資格の制限がないので、学生でも社会人でも受けられます。
| ルート | こんな人に合いやすい | 勉強の中心 |
|---|---|---|
| 予備試験 | 働きながら、または大学に通いながら挑みたい人 | 予備試験の短答式・論文式・口述 |
| 法科大学院(既修者コース・2年) | 法学部などで法律を学んできた人 | 法科大学院の授業と司法試験 |
| 法科大学院(未修者コース・3年) | 法律を学んだことがない人 | 法律の基礎から司法試験まで |
ルートの全体像は、検察官と司法試験でくわしく紹介しています。
2. 1週間に何時間使えるか
学生と社会人では、使える時間がまったく違います。平日と休日に分けて、勉強に使える時間を正直に数えてみてください。
例えば、平日は仕事が終わってから毎日続けられる時間、休日はまとまって机に向かえる時間、という分け方です。
この時間の合計が見えると、「通学の授業に通えるか」「動画で進める方が合うか」も自然と決まってきます。
3. いつの試験を目標にするか
令和8年の予備試験は、短答式が7月19日、論文式が9月12日・13日でした。司法試験は7月15日・16日・18日・19日の4日間です(法務省 令和8年のQ&A)。
目標の試験日が決まると、そこから逆算して計画が立てられます。
- 予備試験と法科大学院、どちらのルートにするか
- 平日と休日、それぞれ何時間勉強できるか
- 何年の、どの試験を最初の目標にするか
- 受験資格を得てから5年の期間内で受けられることを知っておく
司法試験・予備試験で求められる力
試験は、知識を選ぶ「短答式」、文章で答える「論文式」、予備試験だけの「口述」に分かれます。どの勉強法を選んでも、いちばん時間がかかるのは論文式の答案を書く力です。
講座を選ぶ前に、試験そのものを知っておきましょう。何が求められるかが分かると、どんな手助けが必要かも見えてきます。
| 試験の形式 | 何を問われるか | 司法試験 | 予備試験 |
|---|---|---|---|
| 短答式 | 条文や判例の知識を、選択肢から選ぶ | 憲法・民法・刑法 | 法律基本科目7科目と一般教養科目 |
| 論文式 | 事例を読んで、法律を当てはめて文章で答える | 公法系・民事系・刑事系・選択科目 | 法律基本科目7科目・選択科目・法律実務基礎科目 |
| 口述 | 面接の形で、口頭で答える | なし | 法律実務基礎科目(民事・刑事) |
予備試験の法律基本科目は、憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法の7科目です。選択科目は、倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際関係法(公法系・私法系)から1つを選びます。
論文式で点を取るのが大変な理由
司法試験の合格は、短答式と論文式の成績を総合して決まります。令和7年は、論文式の各科目で素点の25%点以上、かつ総合点770点以上が合格の基準でした。
つまり、1つでも極端に苦手な科目があると、そこで落ちてしまうことがあるんです。論文の答案を書いて、誰かに見てもらう練習が欠かせない理由はここにあります。
短答式と論文式で、勉強のしかたはどう違う?
| くらべる点 | 短答式の勉強 | 論文式の勉強 |
|---|---|---|
| 中心になる作業 | 条文や判例の知識を覚え、問題を解いてたしかめる | 事例を読み、論点を見つけて、答案を書く |
| ひとりで進めやすいか | 問題集と解説で進めやすい | 書いた答案を、誰かに見てもらう方が伸びやすい |
| すき間時間の使いやすさ | 通勤などの短い時間でも進めやすい | まとまった時間が必要 |
短答式はひとりでも進めやすく、論文式は人の目が入ると伸びやすい勉強です。講座を考える時は、この違いを手がかりにすると、どこで手助けが必要かが分かります。
予備試験は、短答式から最後の口述まで1年近くかかります。令和8年の場合、口述は令和9年1月23日・24日、最終の合格発表は2月4日の予定です。合格した後、その年の司法試験に出願する流れになります。
独学・予備校(通学)・通信講座をくらべる
独学・予備校(通学)・通信講座は、どれが上というものではありません。費用の考え方、質問できるか、仕事や学業と両立できるかの3つでくらべると、自分に合う形が選びやすくなります。
『結局、どれを選べばいいの?』と迷いますよね。ここでは3つを同じものさしで並べてみます。特定の講座名は出さず、形の違いだけを見ていきますね。

| くらべる点 | 独学 | 予備校(通学) | 通信講座 |
|---|---|---|---|
| 費用の考え方 | 本や問題集の費用が中心で、いちばん抑えやすい | 授業料に加え、通う交通費や時間もかかる | 授業料が中心で、通う費用はかからない |
| 質問できるか | 質問できる相手を自分で探す必要がある | 講師や職員にその場で聞きやすい | 質問の窓口や回数は講座ごとに違う |
| 社会人の両立 | 時間の自由はあるが、計画はすべて自分 | 授業の時間に合わせる必要がある | 動画などで、すき間時間に進めやすい |
| ペースの作り方 | 自分で決める(崩れやすい面もある) | 授業の日程がペースになる | 配信の予定や学習計画の機能による |
| 論文の添削 | 自分で答案を見てもらう機会を作る | 答案練習の場を設けている講座もある | 添削の有無や回数を確かめる |
独学が合いやすい人
すでに法学部で法律の基本を学んでいる人や、自分で計画を立てて続けられる人は、独学で進めやすいです。費用を抑えやすいのも、独学の大きな良さです。
ただ、論文の答案を客観的に見てもらう機会は、自分で作る必要があります。大学のゼミや勉強会など、答案を見せられる場があるかを考えておきましょう。
独学の場合は、基本書(教科書)、条文、過去問の3つをそろえるのが出発点になります。過去の試験の問題に早めに触れておくと、勉強の方向がずれにくくなりますよ。
予備校(通学)が合いやすい人
決まった時間に通うことでペースを作りたい人や、その場で質問したい人には、通学の形が合います。同じ目標を持つ人と一緒に学べるのも、続ける力になります。
一方で、授業の時間に合わせて通う必要があります。仕事の時間が不規則な社会人には、通うこと自体が負担になる場合もあります。
通信講座が合いやすい人
仕事や家事の合間に勉強したい社会人や、近くに通える場所がない人には、通信講座が合いやすいです。移動の時間がかからないぶん、勉強に回せる時間が増えます。
その代わり、質問のしかたや添削の回数は講座によって大きく違います。申し込む前に、どこまでサポートがあるかを確かめておきましょう。
- 学ぶ順番と量があらかじめ組まれている
- 論文の添削や答案練習の機会を作りやすい
- 分からない所を質問できる窓口がある
- 授業料がかかる
- 講座の予定に合わせる必要がある
- 受け身になると、自分で考える力が育ちにくい
講座を選ぶ前に確かめたいチェックリスト
予備校や通信講座を選ぶ時は、宣伝の言葉より、カリキュラムの中身・質問と添削の仕組み・続けられる仕組みを確かめるのが近道です。資料を取り寄せて、同じ項目でくらべてみてください。
「どの講座がいいですか?」
「まずは、自分が何を手伝ってほしいかを決めてから選ぶと、失敗しにくいですよ」
こんなふうに、選ぶ前の準備がいちばん大事なんです。

- 目指す試験(予備試験か司法試験か)に合ったカリキュラムか
- 短答式・論文式・口述(予備試験)のどこまでを扱うか
- 論文の添削は何回あり、誰が見てくれるか
- 質問の窓口と、答えが返ってくるまでの目安
- 講義の動画は何回でも見直せるか、見られる期間はいつまでか
- 仕事や学業の予定に合わせて、進め方を変えられるか
- 途中でやめたくなった時の扱い(解約や返金の決まり)
- 授業料の総額と、教材費などの追加の費用
チェックの中でも、特に見ておきたいのは「論文の添削」と「質問の窓口」の2つです。
論文式は、自分で書いた答案のどこが足りないかを、自分ではなかなか気づけません。添削が何回あるか、返ってくるまでにどれくらいかかるかで、伸び方が変わってきます。
質問の窓口は、社会人ほど大事になります。夜や休日に勉強する人は、その時間に質問できる仕組みかどうかを確かめておくと安心です。
選ぶ時にありがちな失敗
「たくさんの講座を一度に申し込み、どれも中途半端になる」という失敗は意外と多いです。もう一つは、無料の体験や説明を受けずに、案内の言葉だけで決めてしまうこと。まずは資料や体験講義で、自分に合うかを確かめておきましょう。
講座の費用の目安は、講座ごとの決まりや時期で変わります。この記事では金額の相場は出していないので、各講座の公式の案内で確かめてみてください。
独学と講座を組み合わせるのもあり
勉強の始め方は、1つに決めなくても大丈夫です。基本は独学で進め、論文の添削だけ講座を使う、という組み合わせ方もあります。
『講座を使わないと受からない』と思い込む必要はありません。自分の弱いところを補う道具として、講座を考えてみてください。
社会人・学生の両立:時間の作り方と1年の計画
働きながら、学びながら合格を目指す人は珍しくありません。大切なのは、1年の試験の暦に合わせて、時期ごとにやることを決めておくことです。
『仕事をしながら本当に受かるの?』と心配になりますよね。法務省の資料を見ると、令和7年の予備試験の最終合格者452人のうち、出願時に会社員だった人は59人、公務員は36人でした。
年齢の幅も広く、令和7年の予備試験の最終合格者の年齢は、最低19歳・最高68歳・平均28.46歳でした(令和7年12月31日時点)。
予備試験を目標にした1年の計画(例)
- 秋から冬:法律基本科目の基礎を一通り学ぶ
- 2月〜3月:予備試験に出願する(令和8年の電子出願は2月16日〜3月13日)
- 春:短答式の問題演習をくり返す
- 7月:短答式を受ける
- 8月〜9月:論文式の答案練習を集中して行い、9月の論文式を受ける
- 冬:口述の準備をして、翌年1月の口述にのぞむ
予備試験の受験手数料は、令和8年で電子出願20,000円・郵送出願21,000円です。司法試験は電子出願31,000円・郵送出願32,000円でした(法務省 令和8年のQ&A)。
社会人が時間を作るコツ
- 平日に毎日続けられる最低限の時間を決める
- 休日は論文の答案を書く時間にあてる
- 通勤などのすき間時間は、短答式の知識の確認に使う
- 試験前の時期は、仕事の予定を早めに調整する
社会人の場合、試験の直前に休みを取れるかどうかも大きなポイントです。7月の短答式や9月の論文式の前は、早めに職場の予定と相談しておきましょう。
学生の場合は、大学の授業や法科大学院の課題と、予備試験の勉強をどう重ねるかがポイントになります。大学・学部の選び方は検察官になるには大学・学部はどこ?で紹介しています。
予備試験に受かった後の司法試験
予備試験に受かった人は、司法試験でも力を発揮しています。令和7年の司法試験を予備試験合格の資格で受けた472人のうち、428人が合格しました(人数から計算すると90.7%)。
司法試験の合格者を受験回数で見ると、令和7年は1,581人のうち1,197人が1回目の受験で受かっています。最初の受験までに準備をどれだけ積めるかが大事なんです。
最初の一歩は、試験の全体像と講座の中身を知ること
検事を目指すなら、入口は司法試験(予備試験)です。早めに試験の全体像と勉強の進め方を知っておくと、選べる道が広がります。
独学で進める人も、法科大学院で学ぶ人もいます。予備校や通信講座を考えているなら、まずは資料でカリキュラムや添削の仕組みをくらべてみてください。
司法試験・予備試験の情報
検事をめざすなら、まずは司法試験・予備試験の全体像から
検事になる入口は司法試験です。受験資格の3つのルート(法科大学院・在学中受験・予備試験)や試験の日程を公式の案内で確かめて、自分に合う勉強の進め方を考えてみてください。
無料司法試験・予備試験の案内を見る試験の日程・受験資格は法務省の最新の案内でご確認ください。
検事になるまでの道のり全体は、検事になるには?で紹介しています。
検察官を目指す勉強でよくある疑問に答えます
知恵袋などでよく読まれているのは「どんな勉強をすればいい?おすすめの本は?」「どんな資格や教養が必要?」「検察官と弁護士で迷っている」の3つです。順に答えていきますね。
検察官になるための勉強について、ネットのQ&Aでよく見かける疑問を要約して取り上げます。
疑問1:検察官になるにはどんな勉強をすればいい?おすすめの本は?
将来検察官になりたい人からの、とても多い質問です。
結論から言うと、最初は憲法・民法・刑法の入門書を1冊ずつ通して読むところからです。どの本を選ぶかより、1冊を最後まで読み切ることの方が大事なんです。
読み終えたら、短答式の過去問に触れてみてください。試験でどんな聞かれ方をするかが分かると、次に読む本の選び方も変わってきます。
疑問2:検事になるにはどんな資格や教養が必要?
「資格のほかに、どんな教養がいるんですか?」という質問です。
必要な資格は、司法試験の合格と司法修習の修了です。その後、修習期間中の面接で採用されて検事になります。
教養については、予備試験の短答式に一般教養科目があります。法務省は検事の採用について「能力・適性・人格・識見」を総合的に判断すると説明しているので、幅広く物事を知ろうとする姿勢も大切です。
疑問3:検察官と弁護士、どちらを目指すか迷っている
高校生から多い相談です。
勉強の面では、迷ったままでも大丈夫です。検事も弁護士も、司法試験と司法修習までは同じ道を通るからです。
| 時期 | 検事・弁護士で同じこと | 分かれること |
|---|---|---|
| 受験まで | 司法試験・予備試験の勉強 | なし |
| 司法修習 | 検察と弁護を2か月ずつ体験 | 修習中に検事の採用面接がある |
| 修習の後 | 二回試験に受かる | 検事として任官するか、別の道に進むか |
修習で実際の仕事を見てから決めることもできます。仕事の違いは、検事と弁護士の違いでくらべています。
よくある質問
検察官になるのに予備校は必要ですか?
必要と決まっているわけではありません。独学で受かる人も、法科大学院で学ぶ人もいます。論文の添削や質問の機会が自分に必要かどうかで、使うかを決めると考えやすくなります。
予備校と通信講座はどう違いますか?
予備校(通学)は決まった時間に通い、その場で質問しやすい形です。通信講座は動画などで自分の時間に学べる形です。社会人で時間が不規則なら、通信講座の方が続けやすいこともあります。
勉強はいつから始めればいいですか?
目標の試験日から逆算して決めるのがおすすめです。予備試験は短答式から口述まで1年近くかかるので、出願の前から基礎の勉強を始めておくと安心です。
社会人でも予備試験に受かりますか?
法務省の資料では、令和7年の予備試験の最終合格者452人のうち、出願時に会社員だった人が59人、公務員が36人いました。時間の作り方を工夫して挑んでいる人もいます。
法科大学院に行く場合も、予備校や講座は使いますか?
人によります。法科大学院の授業と自習で進める人もいれば、論文の添削や短答式の演習だけ講座を使う人もいます。授業の負担と、自分の弱いところを見て決めるとよいです。
講座を選ぶ時に一番見るべきことは何ですか?
自分が手伝ってほしいことに合っているかです。論文の添削の回数、質問の窓口、見直しできる期間、途中でやめる時の決まりを、資料でくらべてみてください。
まとめ
- 勉強を始める前に、ルート・使える時間・目標の試験日の3つを決める
- 試験は短答式・論文式・口述(予備試験のみ)に分かれ、論文式に時間がかかる
- 独学・予備校・通信講座は、費用の考え方、質問できるか、両立のしやすさでくらべる
- 講座は、カリキュラムと添削・質問の仕組みを資料で確かめてから選ぶ
- 社会人の合格者もおり、1年の暦に合わせた計画が大切





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